ヘーベルハウスは、国内大手ハウスメーカーの一つです。
※正しくは旭化成ホームズの商品名です。
誰もが一度は名前を聞いたことがありますよね。
ヘーベルハウスで新築を建てようと検討している方も多いと思います。
そこで今回は、ヘーベルハウスの特徴や価格目安、評判を、まとめてご紹介します!
へーベルハウスの特徴
それでは早速、ヘーベルハウスの特徴を見ていきましょう。
1.歴史
ヘーベルハウスは、創業47年の歴史を誇るハウスメーカーです。
以下、ヘーベルハウスの沿革をご紹介します。
沿革
- 1972年:旭化成ホームズ株式会社設立
- 1981年:三階建て住宅販売開始
- 1996年:ハイパーフレーム構造導入
- 1998年:ロングライフ住宅宣言
- 1999年:「メンテナンスプログラム」導入
- 2004年:ハイパーフレーム構造に制震構造標準化
- 2007年:「メンテナンスプログラム」から「ロングライフプログラム」へ改訂
- 2014年:重鉄三階システムラーメン構造に制震装置「サイレス」を搭載
歴史から分かるように、ヘーベルハウスは、二世帯住宅や三階建て住宅に、早くから目をつけ着手してきました。
その結果、ほかのハウスメーカーよりも商品ラインナップが豊富で、提案力が高いと評価されていますよ。
2.工法・構造
ヘーベルハウスの構造は、2種類に分けられます。
順にみていきましょう。
2階建て用「ハイパワード制震ALC構造」
「ハイパワード制震ALC構造」は、「CUBIC」や「新大地」という商品に採用されています。
この構造は、制震フレーム「ハイパワードクロス」と「剛床システム」を組み合わせたものです。
地震エネルギーを吸収して受け流すシステムを標準採用しているので、高い耐震性を誇ります。
3階建て用「重鉄制震・システムラーメン構造」
「重鉄制震・システムラーメン構造」は、「FREX」など3階建て以上の商品に採用されます。
重量鉄骨の柱と梁で構成されており、強靭な構造躯体を誇ります。
また、高層ビルなどに使われる、最新の制震技術をカスタマイズした「サイレス」が標準装備されています。
地震に強い3・4階建て住宅を実現できる心強い構造と言えるでしょう。
3.断熱性・気密性
引用:ヘーベルハウス
ヘーベルハウスでは、「ヘーベルシェルタードダブル断熱構法」を採用しています。
この構法のポイントは以下です。
ポイント
- 「ヘーベル」+「高性能断熱材」の二重の断熱設計を採用
- 鉄骨躯体部分にも二重の断熱設計を採用して、鉄骨をくるむ
- 壁体内の配線部分と断熱部分を分離(配線の変更時も断熱材を傷めない工夫)
冷気や熱気が伝わりやすい鉄骨部分を、しっかり断熱材で覆っている点は評価できますね。
また、ヘーベルハウスの一番の特徴である「軽量気泡コンクリート(=ヘーベル板)」も、外壁や床、屋根に採用されており、大活躍します。
ヘーベル板は、内部に無数の細かい気泡を含んでいるため、高い断熱性を備えているんです。
なんと、その断熱性能はコンクリートの10倍!
夏は涼しく、冬は暖かい住宅が実現できるでしょう♪
・・・と言いたいところですが、残念ながら断熱性に対しての評判は思わしくありません。
4.空気環境
引用:ヘーベルハウス
ヘーベルハウスでは「常時換気システム」を採用しています。
吸気口には、「PM2.5対応フィルター」が搭載されています。
その結果、外気と一緒に大気汚染物質が室内に入ってくるのを防いでくれます。
室内の空気を常にきれいに保てるのは、うれしいポイントですね!
5.耐震性・耐火性
ヘーベルハウスは「災害に強い家が建つ」と言われています。
ポイント
- 地震に強い:地震の揺れを半分に抑える制震フレーム搭載
- 地震に強い:実物大実験では、繰り返し加振しても構造体に損傷なし
- 火災に強い:ヘーベルは国土交通省大臣認定の「耐火構造部材」
- 洪水に強い:鬼怒川の氾濫で75棟の家屋が全壊する中、無事
実際に、以上のような特徴があるので、災害に強いのは間違いないでしょう。
6.省エネ・スマートハウス・ZEH
ヘーベルハウスの住宅は、省エネにも力を入れています。
特に注目したいポイントは、「ARIOS(アリオス)」です。
このシステムによって、ZEHの住み心地を事前にシミュレーションできます。
具体的には、プランニング段階から、日照・日射・通風・採光を検証することができますよ。
これを利用して、間取りを最適化することで、電気代削減が期待でいますね!
もちろん、ヘーベルハウスの住宅は、ZEHに対応可能です。
ZEH住宅は「HEMS」を使って、家中のエネルギーの出入りを確認できます。
使用電力量はもちろん、売電情報や、発電・蓄電量を確認することも可能です。
常にエネルギーの出入りが見えることで、こまめに設定温度を変えるなどの工夫ができますね!
7.保証・アフターサービス
ヘーベルハウスは、「ロングライフプログラム」を実施しています。
保証とアフターサービスに分けて、具体的な内容を見てみましょう。
保証
引用:ヘーベルハウス
構造耐力上主要な部分と、雨漏りに関しては、「初期保証30年」がついています。
これは業界でもトップクラスの長期保証なので、高く評価できます。
ただし、継続的に点検を受けた人のみが受けられるサービスなので、注意しましょう。
アフターサービス
引用:ヘーベルハウス
ヘーベルハウスは、「60年の無料点検システム」を採用しています。
引き渡し後1・2・5・10・15・20・25・30年目に、点検してもらえますよ。
ただし、その後も点検を受けるには、30年目に多額の「メンテナンス費用」がかかります。
ヘーベルハウスの部材は耐用年数が一律30年なので、交換・補修のために、約400~500万円程度かかってしまうんです!
かなり大きい額ですよね・・・
そのため、個人的には、30年で点検が終了する人が多そうだと感じています。
また、メンテナンスを受けず点検期間が終わると、同時に保証も切れてしまいます。
そのため、最長60年まで継続可能な保証ですが、初期保証の30年で終わる方が多そうです。
へーベルハウスの坪単価・値引き率
ヘーベルハウスの坪単価は、70~80万円程度と言われています。
具体的に商品別の価格目安を見てみましょう。
また、値下げが可能なのか、最大どこまで値引けるかご紹介します!
商品ラインナップを網羅しつつ価格目安をご紹介
それでは、商品ラインナップを概観しつつ、価格目安を見てみましょう。
CUBIC/キュービック
引用:ヘーベルハウス
ヘーベルハウスの、2階建て基本モデルの商品です。
ヘーベルハウスと言ったらコレ!というイメージが強いですよね。
立方体の組み合わせによってヘーベルの壁がもつ量塊感を表現しています。
敷地対応力に優れているため、都市住宅にピッタリですよ。
坪単価は65~75万円程度と言われています。
新大地/しんだいち
引用:ヘーベルハウス
大地に根を下ろしたような力強い外観が魅力の商品です。
どっしりした佇まいで、安心感がありますね。
あまりヘーベルらしさを感じないので、住宅地にあらわれてもわからないかも。
坪単価は70~80万円と言われています。
FREX/フレックス
引用:ヘーベルハウス
「重鉄・システムラーメン構造」を生かし、3・4階建てに対応したモデルです。
骨太で強靭な躯体で、都会らしいデザインを実現しています。
坪単価は80~90万円程度と言われています。
ただし、狭小地など作業のしづらい場所は、価格が上がります。
坪単価100万円超えの見積もりをもらったという口コミも多いので、ご注意ください。
GRANDESTA/グランディスタ
引用:ヘーベルハウス
グランディスタは2階建ての内部に、5層の空間をつくった商品です。
これまでの「階」で空間を分ける方法を変えた、新発想の設計手法「X-SHIFT(クロスシフト)プランニング」を採用しています。
空間を有効活用した、新しいタイプの住宅と言えますね。
とはいえ、この手のタイプは必然的に階段が多くなってしまいます。
ミサワホームの蔵のある家なども同じですが、中二階的なスペースを活用するためには、昇り降りや掃除のデメリットについても覚えておきましょう。
坪単価は80~90万円程度と言われています。
そらのま+
引用:ヘーベルハウス
二階リビングの天井を切り取り、半野外空間が設けられた商品です。
要は、二階スペースに中庭があるような間取りの住宅です。
開放的な空間で、子供と遊んでもいいし、友達を呼んで食事会を開くのも良いですね。
オープンスペースの使い方は、各家庭次第です。
2011年の発売当初は、価格目安を次のように紹介していました。
本体価格は今回提示のプロトタイプで3,090万円(太陽光発電3.78kW、エレベーター準備、消費税込み)
引用:AsahiLASEI
プロトタイプの延べ床面積は35.42坪だったので、坪単価は約87.2万円という計算になります。
しかし、当然のこと、延床面積に余裕がなければやりにくい仕様です。
おしゃれで開放的ではあるものの、間取りの一部を削ってまでやることなのかを十分考えておきましょう。
実例から見る!最大値引き率
ヘーベルハウスは値引き可能です!
他のハウスメーカーと相見積もりをとって競合させて、値引きを引き出しましょう。
口コミを見ると、3~6%程度であれば、値引いてもらえるようです。
本体工事費のみで26坪で2100万円 値引き5%を提示されました!
引用:yahoo!知恵袋
10%以上の値引きに成功する人もいるようですが・・・
部材のグレードを下げたり、施工業者の技術レベルを下げたりされる可能性があります。
無理な値下げを要求するのは、危険なのでやめておきましょう。
へーベルハウスの評判・口コミ
最後に、ヘーベルハウスの評判や口コミを確認していきます。
「2019年顧客満足度ランキング」で堂々の2位!
2019年のオリコン顧客満足度ランキングを見てみましょう。
この調査は、48社のハウスメーカーを対象としています。
回答したのは、実際のオーナー1万4132人です。
その結果、ヘーベルハウスは、スウェーデンハウスに次ぐ、堂々の第2位でした!
営業担当者、工事担当者の対応は良かった。また、日々生活していて困ったときのアフターサービス対応も良いと感じている。(30代/男性)
引用:オリコン
ヘーベルハウスは、ほかのハウスメーカーと比較して、坪単価が高額な部類です。
そのため、評価の目も厳しくなるはずですが、それでも実際に建てた方々からこれだけ高く評価されているのは、素晴らしいですね。
ヘーベルハウスの家は寒い?
ただし、ヘーベルハウスには一つ気になる噂があります。
「寒い!」という悪評が多いのです。
ヘーベルの断熱性の高さを過大広告してしまった結果、「期待ほどでもない」と思う人が増えたようです。
ヘーベルハウスを建てる前、「暖かい」を超売りにされた。建てた直後から「暖かいというのは、暖房の熱が逃げにくい意味に過ぎない」と常識のように言われた。ペテンだなあと今でも思っているけれど、建てて3年はどんな家でも寒いらしい。建材が湿気てるからだって。あと冬×2は様子見か……。
— 椹野道流🍮フシノミチル (@MichiruF) 2010年10月28日
しかし、建てて3年は寒いというのもどうなのでしょう。
我が家は大和ハウスですが、初年度からとても暖かく過ごすことができています。
今後さらに暖かくなるということかな?
また、住宅展示場でヘーベルハウスに行ったことがありますが、とても暖かいものでした。
ですが・・・
必要以上にエアコンが設置されていたことを覚えています。
屋上の入り口である階段の天井って、暖気がたまりやすい場所ですし、普通はエアコン設置しないですよね?
そんな部分にまで設置されていましたから、無理やり暖かさアピールのためにつけていたんじゃないのかな?と思ってしまいます。
そして、「寒さに弱いから北海道・東北エリアでは販売していない」という話もあります。
ただし、こちらの実際のところは・・・
公式には発表されていないものの、寒さに弱いというよりかは、水分に弱いことが理由と言われています。
ヘーベルハウスの代名詞であるALCの構造的に、豪雪地帯には向かないということです。
公式的には否定される話ですが・・・
いつまで経っても営業範囲を広げないことが裏付けと言ってもよさそうですね。
まとめ
ヘーベルハウスは、災害に強い住宅を提供している大手ハウスメーカーです。
坪単価は70~80万円程度と高額ですが・・・
顧客満足度も高く、安心して任せられるハウスメーカーだと言えます。
新築の際のハウスメーカー候補として、選択肢にいれてみてはいかがでしょうか。