大和ハウスは、ハウスメーカーの中でも最大手の企業です。
ネームバリューがあるので、新築を建てる際に一度は検討する方が多いと思います。
- 「大和ハウスの特徴をザックリ知りたい」
- 「商品の特徴や価格帯を網羅的に紹介してほしい」
- 「実際の評判や口コミを知っておきたい」
こういった方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、大和ハウスの特徴や価格目安、評判などを、まとめてご紹介します!
大和ハウスの特徴
それでは早速、大和ハウスの特徴を見ていきましょう。
1.歴史
大和ハウスは、創業64年の歴史を誇る、老舗ハウスメーカーです。
以下、大和ハウスの沿革をご紹介します。
沿革
- 1955年:「大和ハウス工業株式会社」創業
- 1959年:3時間で建つ家「ミゼットハウス」を開発
- 1962年:「住宅サービスプラン」開始(住宅ローンの先駆け)
- 1963年:住宅展示場を全国展開(住宅展示場販売方式の先駆け)
- 1998年:健康住宅仕様を標準採用
- 1999年:次世代省エネルギー基準標準採用
- 2003年:業界初の防犯配慮仕様を標準採用
- 2011年:「世界で最も持続可能な100社」に選出
特に注目してほしいのは、3時間で建つ『ミゼットハウス』です。
これは、現在のプレハブ住宅の原点にもなっているんですよ!
こういった歴史から分かるように、大和ハウスは業界をリードしているハウスメーカーと言えるでしょう。
※プレハブ住宅とは、可能な限り工場で加工し、現場で組み立てる住宅です。
均一な品質性能を確保しながら、コストダウンした工法だと言えます。
2.工法・構造
引用:大和ハウス
大和ハウスと言えば、軽量鉄骨造の印象が強いですよね。
しかし、実際は、重量鉄骨造や木造住宅も扱っていますよ!
商品ラインナップについては、後からまとめて確認しましょう。
3.断熱性・気密性
引用:大和ハウス
鉄骨住宅では、「外張り断熱通気外壁」を採用しています。
これは、天井・外壁・床を断熱材で隙間なく包み込み、住宅全体を高断熱化したものです。
一般的に、鉄骨は「ヒートブリッジ(熱橋)現象」が起こりやすいと言われています。
これは、熱を通しやすい鉄が、外の冷気や熱気を室内に伝えてしまう現象のことです。
しかし、大和ハウスの鉄骨住宅は、建物全体を断熱材で包み込み、この現象を起こりづらくしていますよ!
引用:大和ハウス
木造住宅でも、外張り断熱を独自に進化させた「遮熱断熱技術」を採用しています。
建物の外側には防水性の高い発砲系断熱材を、室内側には、高断熱なグラスウールを採用し、総厚195ミリのダブル断熱となっています。
4.空気循環
引用:大和ハウス
大和ハウスの鉄骨住宅は「フレッシュエアデザイン」を採用しています。
ポイント
- 24時間換気システム
- 建材対策(建材に含まれる有害物質を削減)
- 空気浄化er(汚染物質をフィルターで除去する空気清浄装置)
以上の3つを掛け合わせて「きれいな空気」を作る仕組みです。
5.耐震性
大和ハウスの耐震性を4つに分けてご紹介します。
- 耐震技術「DAEQT‐S」
- 制震技術「DAEQT‐D」
- エネルギー吸収耐力壁「D‐NΣQST」
- エネルギー吸収型木造制震耐力壁「Gran-Device」
順にみていきましょう。
1.耐震技術「DAEQT‐S」
引用:大和ハウス
大和ハウスのxevoシリーズには、耐震技術「DAEQT(ディークト)S」が標準仕様です。
これは、建物の構造体に筋交い(ブレース)を用いて強度を高め、倒壊を防ぐ技術です。
実大振動実験では、次のような加震実験を行いました。
- 巨大地震(震度6強~7)×18回
- 大地震×33回
- 中地震×34回
その結果、計85回の地震でも鉄骨フレームの損傷や、外壁材の亀裂は生じませんでした。
2.制震技術「DAEQT‐D」
さらに地震への強さを強化するオプションがあります。
それが、制震技術「DAEQT(ディークト)D」です。
これまでの耐震構造に、制震装置を追加して、建物の揺れを抑えることができます。
- 建物の変形量を20%~50%低減できる
- 内装への被害を大きく低減できる
以上のような効果がありますよ。
3.エネルギー吸収耐力壁「D‐NΣQST」
引用:
さらに、xevoΣには、エネルギー吸収耐力壁「D‐NΣQST(ディーネクスト)」が標準採用されています。
ディーネクストのカギは「Σ形デバイス」です。
Σ形デバイスは、揺れを受けると上下にしなやかに動き、地震エネルギーを吸収してくれます。
その結果、地震による建物の損傷を最小限に抑えられるのです!
実物大実験では、阪神・淡路大震災を超える大きさの地震波を、連続して4回も与える過酷な実験を行いました。
その結果、柱・梁の損傷はなく、新築時の耐震性を維持することができました。
これだけ強い地震が繰り返し起こっても、大丈夫なのはうれしいポイントですね!
4.エネルギー吸収型木造制震耐力壁「Gran-Device」
もちろん、木造住宅も耐震性にこだわっています。
エネルギー吸収型木造制震耐力壁「Gran-Device(グランデバイス)」を採用しています。
強い揺れを受けると「くの字型ダンパー」が動いて、地震エネルギーを熱エネルギーに変換・吸収してくれますよ。
また、国土交通大臣に「制震住宅」の認定を受けているので、安心ですね!
6.省エネ・ZEH
大和ハウスは、「SMAEco(スマ・エコ)」という環境に配慮した住宅を売り出しています。
「D-HEMS」で、家中のエネルギー状況を確認・管理できます。
また、太陽光発電で、環境にも家計にも優しい生活が送れますよ。
さらに、次のようなオプションも用意されています。
- ZEH対応の高断熱仕様にした「スマ・エコ ゼロエナジー」
- 蓄電池で停電時の安心に備えた「スマ・エコ・チャージ」
7.保証・アフターサービス
引用:大和ハウス
大和ハウスは、「長期60年保証」を謳っています。
とはいえ、他の多くのハウスメーカーと同様に、「有料のメンテナンスを受ければ」という条件付きです。
初期保証は次のようになっています。
- 構造耐力上主要な部分(30年)
- 雨水の侵入を防止する部分(30年)
- 防蟻(10年)
- 住宅設備(10年)
初期保証30年は、ハウスメーカーの中でも手厚い方です。
さすが大手と言えるでしょう!
※ただし、商品やプランによって、保証・点検内容は変わります。
大和ハウスの坪単価・値引き率
大和ハウスの坪単価は、70~100万円程度と言われています。
実際、私が大和ハウスで新築した際も、坪単価90万円程度かかってしまいました。
ハウスメーカーの中でも、かなりお高めの部類ですね・・・。
ここからは、具体的に商品別の価格目安を見てみましょう。
また、値下げが可能なのか、最大どこまで値引けるかご紹介します!
商品ラインナップを網羅しつつ価格目安をご紹介
それでは、商品ラインナップを概観しつつ、価格目安を見てみましょう。
xevoΣ/ジーヴォ・シグマ
引用:大和ハウス
大和ハウスの主力商品です。
「天井高2m72cm」の大空間を実現可能で、開放的な住宅を建てられます。
坪単価は80~100万円程度と言われています。
そのほかの、主な鉄骨造の商品の坪単価は以下です。
坪単価
- xevoΣ平屋暮らし:70~90万円程度
- xevoΣ和暮らし:70~80万円程度
- xevoE:坪単価60~70万円程度
xevoΣPREMIUM/ジーヴォシグマプレミアム
引用:大和ハウス
ジーヴォ・シグマのグレードを上げた商品です。
富裕層向けの商品なので、坪単価は90~120万円程度と、かなり強気の設定です。
業界最大級の12ミリの深堀りを実現した外壁デザインが、高級感を放っていますね!
また、ジーヴォ・シグマの標準仕様から増量し、構造躯体が強化されています。
これによって、なんと、耐震等級3の1.5倍の耐震性を実現しました。
さらに、ジーヴォ・シグマと比較して1.6倍の開口部を設けてもZEH基準をクリアする、高い断熱性を誇ります。
デザイン性・耐震性・断熱性、あらゆる面でプレミアムですね。
xevoGranWood/ジーヴォ・グランウッド
引用:大和ハウス
大和ハウスの木造商品です。
国産の木にこだわり、和風のデザインが魅力的な住宅となっています。
ジーヴォ・グランウッドの坪単価は、55~70万円程度と言われています。
そのほかの木造商品の坪単価は、以下です。
坪単価
- REMIUM GranWood:120~170万円程度
- xevoGranWood-平屋暮らし-:60~70万円程度
- xevoWood Plus:55~65万円程度
- xevoGranWood-都市暮らし-:70万円前後
xevo03/ジーヴォ・ゼロサン
引用:大和ハウス
3階建て軽量鉄骨造の商品です。
都市部の狭小地で、限られた土地を有効活用したい方にピッタリです!
大和ハウス独自の、柱が室内に出ない構造によって、生活空間を多く確保できます。
坪単価は、70~85万円程度と言われています。
skye/スカイエ
引用:大和ハウス
スカイエは、大和ハウスの都心向け3・4・5階建て商品です。
重量鉄骨造で、都心にマッチする力強い佇まいが魅力的ですね。
坪単価は100万円以上と言われており、大和ハウスの商品の中でもトップクラスに高額です。
実例から見る!最大値引き率
大和ハウスは値引き可能です!
大手の中では、割と値引きに寛容な印象がありますよ。
まあ、高いことに変わりはないんですけどね・・・。
口コミを見ると、7~10%の値引きを引き出せた方がゴロゴロ出てきます。
紹介なしで10パー引くので今月契約してと責任者が出てきました。 社員でも8%しか引けないのにと言って、こちらは値引き要求していないのに・・・。 候補から消しました。という事で 誰でも200万位は引いてもらえるはずですが・・・。
引用:e戸建て
紹介で百万値引きでしてもらいました。地盤改良で百万かかってチャラになったけど...
引用:e戸建て
私も、知人から紹介してもらい、値引きを受けました。
大和ハウスオーナーの親戚からの紹介や、展示場来訪時に伝えられる値引きキャンペーンをうまく活用したいですね!
ただし、値引きは、すればするほど良いというわけでもありません。
いくら安くなっても、手抜き工事でお粗末な家を建てられては困りますからね。
お互いに気持ちよく取引ができる範囲で、交渉しましょう!
大和ハウスの評判・口コミ
最後に、ヘーベルハウスの評判や口コミを確認していきます。
「2019年顧客満足度ランキング」では第9位!
2019年のオリコン顧客満足度ランキングを見てみましょう。
この調査は、48社のハウスメーカーを対象としています。
回答したのは、実際のオーナー1万4132人です。
その結果、大和ハウスは、第9位という成績を収めました。
9位というとなんとなく微妙な感じですが、十分上位ですよ(笑)
コメントを見てみると、営業担当者の知識量や提案力を褒める声が多いです。
営業の知識はよく、気が合い楽しかった。設計担当とインテリアコーディネーターも提案力があり期待がもてた。(40代/女性)
引用:オリコン
そういえば、私が担当してもらった営業担当者も、かなりできる人でした。
「凄腕な人に当たってラッキー」と思っていたのですが、もしかすると、大和ハウスは仕事のできる営業が多いのかもしれないですね。
まあ、口コミサイトには、「高飛車な態度をとられた」なんて情報もあるので、一概には言えないんですけどね・・・
「高気密高断熱」に満足の口コミ多数!
大和ハウスは、「高気密高断熱」を高く評価する口コミが多いです。
2010年にXEVO Eで新築しました。大阪南部の堺市ですが、確かに冬は部屋が暖かいです。特に1階は暖かいです。我が家は1階のリビングダイニングにエアコンとガス温水式床暖房を導入しています。外気温が3度から5度くらいであれば暖房は使用しません。どうしても寒い時は床暖房を使用しますがもっぱら妻のゴロ寝で使用しています。
引用:yahoo!不動産
私も、実際に大和ハウスで家を建てて、かなり暖かく快適に暮らせています。
気密性が高い分、冬場は乾燥が酷いんですけどね・・・
とはいえ、加湿器をつければ万事解決です!
朝、布団から出る前の寒さや、お風呂に行くためにエアコンのない廊下に出る気怠さがなくなったのはとてもうれしいポイントです。
大和ハウスで失敗/後悔した声
大手ハウスメーカーほど、良い口コミだけではなく、悪い口コミも存在するものです。
建築棟数が多いですからね。
一部を見ていきましょう。
施工が雑!現場監督がクソ!
これは・・・
私の実際の声です。
とにかく施工業者の質が悪いこと悪いこと。
加えて、来てるんだか来てないんだか、全く存在感のない現場監督。
たまに顔を合わせても、全く取り付く島もない。
結局、竣工までは同じ現場監督だったのですが・・・
竣工後には、現場監督に交代してもらいました。
否、怒りをぶちまけて交代させた、と表現した方が正しいですね(笑)
ブチ切れポイント一部
- 建設中に玄関ドアの建具をずーーーーっと野ざらし
- 外の水栓のパーツを失くす
- 修正指示箇所がまったく直らない
(数十か所以上)- 雨水タンクの溜まり方の不具合を「こんなもんですよ」と流される
(大雨降っても数cmもたまらない、パーツが間違っており、交換で圧倒的に改善)その後は、営業の方とアフターの方が一丸となって、尻ぬぐいをしてくれましたよ。
不満だらけでしたが、結果的にはすべてを修正してくれたので、今は満足しています。
ですが、適当に対応していたら、そのまま泣き寝入りだったことも事実。
ちょっと気が弱い人や、細かい部分に気づけない人だったら、後から欠陥に気付いて後悔!!となってしまう可能性はゼロではありませんね。
詳しくはこちらの記事にて書いてありますので、よければご覧ください。
欠陥住宅の事例
記憶に新しいのが、2019年に起こった欠陥住宅騒ぎです。
- 賃貸住宅:2階を支える柱が不適合のものを使用
- 戸建て住宅:適合基礎よりも厚い基礎で不適合
というものでした。
建築基準法に対応していない自社規定の部材を使ってしまった不祥事ですね。
幸い我が家は該当しなかったのですが、今後はこのような不祥事はやめていただきたいものです。
細かい施工不良が多すぎる!?
これは私も全面同意なのですが、私以外でも嫌な思いをされた方は多数いらっしゃいます。
その中でも、こちらのブログでは多くの建築トラブルについてまとめられていますよ。
参考:TeamXEVOと作ったこだわりのおうち~ブラックチェリー好きが建てた家~
- エコカラットの色を間違えられる
- 近所のブロック塀にトラックが激突する
- エアコンをつける部屋を間違われる
- 天井に階段のササラ(階段を支える梁の部分)が突き出る
- 基礎工事のひび割れが酷い
- 検査のスケジュールを一方的に変更される
施工チェックと修正指示をするのって、本当に疲れるんです。
もはや、それは仕事と言って差し支えないレベル。
本来、これらの仕事は、営業担当や現場監督の仕事です。
これらがままならないという事例は、多く見受けられますね。
まとめ
大和ハウスは、地震に強く、暖かく暮らしやすい家が建つハウスメーカーです。
ちょっと坪単価はお高めですし、トラブルも多かったですが・・・
価格に見合った価値を提供してくれているので、(一応は)満足しています。
特に鉄骨住宅を検討中の方は、有力な候補になるのではないでしょうか。